総務省統計局のデータによると300万人、社会人のおよそ19人に1人と、とても多くの人が営業職に従事しています。
文系の大卒ビジネスパーソンに絞ればかなりの割合の人が営業職に配属されますが、営業に求められる強みや、課せられる労働環境がやや特殊であることから「営業を辞めたい」と思ってしまう人も多いようです。
この記事では、転職を通じて営業職をやめて「良かった!」と思っている人の声・実体験をご紹介します。
結論: 実際に営業をやめて良かったと思うケースには傾向があります
マイ転職ストーリーに寄せられた実際の転職体験談のうち、実際に営業をやめて良かったと思えるケースには以下のような傾向があります。
営業で強みが生きる人の特徴
マイ転職ストーリーでは、さまざまな職種で活躍している人の「強み」のデータ分析を行っています。
ここでは、営業でいきいきと自分の強みを発揮しながら成果を出せる人が持っている2つの特徴を紹介します。
ビジネスで成果を出すための強みは「コミュニケーション」「やりぬく力」以外にもあります。例えば、しかっり考えて戦略を考えるのが得意な「論理的思考」が強みの人や、計画通りに正確に業務を遂行することが得意な「確実性」が強みの人、他にも「アイデア思考」や「リーダーシップ」の強みを持っている人は、営業以外の職種で花開く可能性があります。
また、「コミュニケーション」「やりぬく力」の強みを生かして、営業以外の職種で活躍されている方もたくさんいます。
営業を辞めたい理由、転職検討のきっかけ
マイ転職ストーリーに寄せられた転職体験談を交えながら、営業をやめたい理由・転職検討のきっかけをパターンに分けてご紹介します。
パターン① 自分の望んだキャリアとは異なるため
多くの文系学部卒の方が営業職に配属されますが、全員が営業でのキャリアを積むことを望んでいるわけではありません。また、実際に営業として働いてみて自分の強みが生きないことを実感される方もいます。
ビジネススキル向上ができていないと感じたため(20代男性|電機メーカー営業から大手外資コンサル会社コンサルタントに転職)
希望の職種に配属されず、異動がかなうまでにかなりの時間を要すると思ったため。(20代男性|広告代理店営業から外資エンタメ企業マーケティング職への転職)
パターン② 残業時間やノルマなどの労働環境が悪いため
職務の特性上、どうしても労働時間が伸びてしまったり、目標管理が厳しくなったりすることがあります。
労働環境に不満を感じていた(20代男性|不動産会社営業から日系コンサル会社コンサルタントに転職)
給与水準が低く昇給が見込めず、また残業が多かったため。(20代男性|株式会社トップライン営業から印刷会社Webディレクターに転職)
営業職からの転職で、転職満足度が高い事例
マイ転職ストーリーに寄せられた転職体験談のうち、営業職からそれ以外の職種に転職をした事例で転職満足度の高いストーリーをご紹介します。
ITベンチャー企業(営業) ▶ デロイトトーマツコンサルティング合同会社(コンサルタント)
男性、転職時年齢26~30歳以下、「論理的思考」と「確実性」が強み
Story: ITベンチャー営業から、コンサル未経験で外資BIG4ファームへ。給与水準も働きやすさもUP!
転職満足度: ★★★★☆
大手総合電機メーカー(営業) ▶ 外資大手コンサル(コンサルタント)
男性、転職時年齢26~30歳、「コミュニケーション」と「やりぬく力」が強み
Story: 大手メーカー2社の営業からスキルアップを求め、未経験のコンサルに挑戦。
転職満足度: ★★★★☆
小規模運輸会社(営業) ▶ ルネサスエレクトロニクス株式会社(管理・総務)
男性、転職時年齢31~35歳、「コミュニケーション」と「やりぬく力」が強み
Story: 小規模企業営業からグローバル半導体メーカーへの転職で、年収が超大幅UP
転職満足度: ★★★★☆
中規模総合不動産会社(営業) ▶ レイノス株式会社(キャリアコンサルタント)
男性、転職時年齢25歳以下、「やりぬく力」と「確実性」が強み
Story: スキルアップを求め、不動産営業から人材紹介会社のキャリアコンサルタントへ転身
中規模不動産販売会社(営業) ▶ 日系上位コンサルティング会社(コンサルタント)
男性、転職時年齢25歳以下、「コミュニケーション」と「やりぬく力」が強み
Story: 未経験からのコンサル転職で、年収も強みを生かして働く実感もUP
転職満足度: ★★★★★
営業を辞めたいときの注意点。転職だけが解決策ではない
営業から他の職種に転職する場合は未経験職種への転職となり、かなり狭き門となります。
以下の場合は、未経験の場合でも採用可能性が比較的高いと言えます。
また、転職だけが解決策ではありません。たとえば、社内で異動希望を出して、社内の別の職種に就くことであなたのキャリアが拓ける可能性もあります。転職に固執せず、広い視野でご自身のキャリアと向き合ってみてください。
【この記事の監修】
あるXの告白 https://twitter.com/marukokuyo
X(旧Twitter)フォロワー数 1.7万人のビジネス系インフルエンサー。(ID: @marukokuyo)
新卒で入社した会社では配属希望がかなわず、第二新卒として外資系企業のマーケティング部門に転職。10年以上マーケティングの実務や新卒・中途採用の職種別採用に関わった経験をもとにしたビジネスやキャリアについての投稿が好評を博す。
就職メディア「ワンキャリア」に複数回寄稿。